猫がゴキブリを食べる――このインパクトのあるテーマ、気になりますよね。実は猫がゴキブリを捕まえたり、持ってきたり、食べたりする行動にはきちんとした理由があります。
この記事では、「ネコがゴキブリを食べても大丈夫なのか」「飼い主のところに捕まえて持ってくる意味」などの疑問を、猫の習性と安全の観点から詳しく解説します。

さらにネットで話題の「ねこモテホイホイ」や「猫が喜ぶゴキブリ動画」など、ちょっと笑えるエピソードもご紹介。飼い主さんの疑問をスッキリ&楽しく解決していきます。
「うちの猫がゴキブリを食べちゃった・・・!」と焦っているあなた。「なぜうちの子は持ってくるの?」と不思議に思っているあなた。ぜひこの記事を読んで、猫の行動の意味と正しい対処法を一緒に学びましょう。
この記事のポイント
- 猫の狩猟本能がゴキブリに反応する理由
- ゴキブリを食べた場合のリスクと注意点
- 猫がゴキブリを捕まえて持ってくるワケ
- 猫とゴキブリの関係を楽しく理解するためのヒント
ゴキブリを食べる猫の習性まとめ|持ってくる&捕まえる行為の前に

- 本当にゴキブリを食べる?
- 食べても大丈夫なのか
- ホウ酸団子を食べたゴキブリ
- 「ゴキブリ食べた」知恵袋の声
- 蜘蛛はゴキブリを食べる?
- 犬はゴキブリを食べる?
- ゴキブリは猫の餌を食べるのか
- ゴキブリホイホイに捕まった猫
本当にゴキブリを食べる?

猫は狩猟本能が旺盛な動物であり、小さく動くものを見るとつい追いかけて捕まえようとします。実際、猫がゴキブリを食べることはそれほど珍しくありません。
野生や外飼いの猫なら、ネズミや昆虫なども獲物として捕食するケースがありますし、室内飼いの猫でもゴキブリを見つければ捕まえて口に入れてしまう子もいます。

例えば私の愛猫も以前、夜中にキッチンで黒光りするゴキブリを仕留め、そのまま半分ほど食べてしまったことあり。驚きつつも、「やっぱり猫ってハンターなんだな」と実感するエピソードでした。
ただし、全ての猫がゴキブリを食べるわけではありません。 猫によって性格や興味は様々で、中にはゴキブリを見ても遊ぶだけで食べない子や、逆に怖がって後ずさりしてしまう子もいます。
食べても大丈夫なのか

ゴキブリ自体に猛毒があるわけではないため、基本的に猫が1匹ゴキブリを食べた程度で命に関わることは少ないとされています。猫の胃酸は強力で、万一ゴキブリの卵を飲み込んだとしても体内で孵化する心配はないとも言われます。

実際ネットやSNSなどを見ても、猫がゴキブリを食べてしまった飼い主さんの多くが「特に何事もなく元気」という声を挙げています。ゴキブリ自体は高たんぱく質な昆虫で、猫にとっておやつ程度にはなるかもしれませんね。
しかし全く問題がないとは言い切れません。 ゴキブリは不衛生な害虫で、様々な細菌や寄生虫の卵を持ち運ぶ可能性があります。
とはいえ寄生虫感染が起こるのはかなり稀なケースで、多くの場合は猫の免疫で問題なく消化されてしまうようです。万が一、猫がゴキブリを食べた後に食欲不振や嘔吐・下痢など体調不良が見られたら、念のため動物病院で受診するようにしましょう。
ホウ酸団子を食べたゴキブリ

ゴキブリ対策として昔から使われるホウ酸団子(毒エサ)ですが、これは猫にとって非常に危険。ホウ酸団子を食べて弱ったゴキブリを猫が捕まえて食べてしまうと、ゴキブリに混入していた毒成分まで猫が摂取してしまうことになります。
そのため「ゴキブリがホウ酸団子を食べて弱っているところを猫が食べてしまった」という場合は、一刻も早く動物病院へ連れて行ってください。症状が出ていなくても早めに獣医師に相談し、必要な処置を受けることが安心につながります。

ホウ酸団子自体、猫のいるご家庭では設置しない方が良い駆除剤。愛猫家のあなたのゴキブリ退治には、別の方法(粘着式の罠や冷却スプレーなど)を利用されることをオススメします。
「ゴキブリ食べた」知恵袋の声

猫がゴキブリを食べてしまった経験について、インターネットのQ&Aサイトにも多くの飼い主さんの声が寄せられています。このコーナーではYahoo!知恵袋やOKWAVE・教えて!gooなどから、関連する声を10個ピックアップしてご紹介します。
ネコがゴキブリの内臓や足を一部食べてしまい、慌てた飼い主さんの質問。回答では「症状がなければ大騒ぎする必要はない。サルモネラ菌や回虫卵の心配はあるが、多くは軽症。吐く・下痢するなど異変が出たら受診を」との助言がありました。実際に「うちの猫も食べましたが大丈夫でしたよ」という体験談も見られ、過度に心配しすぎないよう呼びかける声が多いようです。
ゴキブリが餌袋に入っていたという相談に対する回答の一つ。「猫はゴキブリでもネズミでもバッタでも普通に食べます」といった指摘があり、野生下の猫にとって昆虫を食べること自体は珍しくないとの意見です。ただ回答者自身は「ゴキブリまみれの餌をあげるのは気分的に無理」とも述べており、衛生面の抵抗感はあるようです。
ゴキブリがキャットフードに混入していた件で、「猫が卵ごと食べてしまっても胃で消化され栄養になるだけ」との大胆な回答も。やや楽観的ですが、猫の胃酸の強さを表現した意見と言えるでしょう。実際「猫の胃酸はゴキブリの卵程度では孵化させない」というコメントも見受けられました。
「猫がゴキブリを食べても平気でしょうが、殺虫剤が付いた個体だと影響あるかも」という回答では、基本的に平気だが後から嘔吐・下痢などの症状が出たら、受診した方が良いとのアドバイスがありました。ゴキブリそのものより、殺虫剤や毒エサ経由の中毒リスクを懸念する声も多いです。
カテゴリマスターの回答として、「虫由来の寄生虫感染もあるが稀。むしろ毒餌を食べたゴキブリで中毒になる恐れの方が大きい」との指摘がありました。「でも大概は大丈夫です。心配なら病院へ」と締めくくられており、冷静かつ的確な意見といえます。
一方で「ゴキブリは何万もの細菌やウイルスを持っていてとても汚い。明日病院に行った方がいい」と心配する回答もありました。ゴキブリの不潔さを強調し、念には念をという慎重派の声ですね。
飼い主さんのショックと不安が伝わる投稿も散見されます。それに対し「うちの猫も食べたけどケロッとしてますよ」とか「栄養満点だから大丈夫」なんて冗談交じりに励ます回答もあり、先輩飼い主さんたちが落ち着かせている様子でした。
「猫がゴキブリの下半分だけ残してた!」という報告も。どうやら遊んでいる途中で飽きたのか、頭だけ食べて後ろ半分は放置していたという猫ちゃんもいるよう。「半分ゴキブリ」を見つけた飼い主さんはギョッとしたでしょうが、猫にとってはおもちゃ感覚だったのかもしれません。
あるQ&Aでは「ちなみに犬も食べます。猫ほど俊敏じゃないから捕まえる機会少ないけどね」とのコメントもありました。猫の話題で盛り上がる中、犬もゴキブリを口にすることがあると知って驚く飼い主さんも。実際「うちの犬がゴキブリ食べた」という相談も見かけ、後述しますがワンちゃんでも起こり得る出来事です。
総じて「猫がゴキブリを食べても大事には至りにくい」という意見が多い一方で、飼い主心理としては「どんなに平気でもできれば食べてほしくない」という本音もあります。「見ちゃうとショック」「口をペロペロしていると『まさか食べた?』と疑ってしまう」など、ゴキブリ嫌いの人にとっては猫とはいえ食べてほしくないのが本心でしょう。
皆さん様々な体験談やご意見がありますね!「猫がゴキブリを食べちゃった」と聞くとギョッとしますが、大半は猫ちゃんに大きな問題は起きていないようで安心しました。
私自身ゴキブリは嫌いじゃないとはいえ、愛猫がお腹を壊したりしないか心配になる気持ちはとてもよく分かります。多くの回答者さんが仰るように、基本は慌てず猫の様子を見守るのが大事。その上で嘔吐や下痢など、体調不良が見られた時に病院で診てもらえばOKでしょう。

「ゴキブリなんて栄養満点!」くらいの豪胆さで構えている先輩もいて頼もしい限りですが、できればうちの猫にはお腹いっぱいなら食べずに放っておいてほしいかな・・・なんて欲張りなことを考えてしまいました(笑)。
蜘蛛はゴキブリを食べる?

ゴキブリと同じく家の中に出没することがある蜘蛛(クモ)ですが、その中にはゴキブリを捕まえて食べる種類の蜘蛛も存在します。
代表的なのがアシダカグモです。アシダカグモ(通称「軍曹グモ」)は脚を広げると15cm近くにもなる大型のクモで、動きが非常に素早くゴキブリを見つけると猛然と追いかけて捕食します。
ただし、すべての蜘蛛がゴキブリを食べてくれるわけではありません。家に出る小型のクモ(例えばハエトリグモの仲間)は、主に小さいハエや蚊を捕まえて食べますが、成虫のゴキブリは自分より大きすぎて捕獲対象になりません。
蜘蛛がゴキブリを食べるかどうかは、蜘蛛の種類とゴキブリとの大きさ次第。また大型の蜘蛛であっても完璧にゴキブリを根絶できるわけではなく、ゴキブリの卵や巣までは壊滅させられないため、放置しているとまた増えてくることもあります。

蜘蛛が家にいると「嫌だ、退治したい!」と思う方も多いでしょうが・・・もしその蜘蛛がアシダカグモだった場合は、「ゴキブリハンター」としてしばらく見守ってみるのも一つの手。ゴキブリの天敵として活躍してくれるかもしれません。
ただし見た目がかなり大きくインパクトがあるので、苦手なら無理せず専門の駆除業者に相談するか、自分で捕獲して屋外へ逃がしてあげるのが平和的かもしれませんね。
犬はゴキブリを食べる?

犬も猫と同様に、ゴキブリを食べてしまうことがあります。 ゴキブリを見つけて素早く捕獲するのは、猫よりは得意でないかもしれませんが・・・遊んでいるうちに口に入れてしまった、好奇心からパクリとやってしまった、というケースは意外と報告されています。

特に昆虫や小動物に興味津々なワンちゃんだと、動くゴキブリをおやつ感覚で追いかけて食べてしまうこともあるようです。
では犬がゴキブリを食べても大丈夫なのか? 基本的な考え方は猫の場合と似ています。ゴキブリ自体に毒性はなく、1~2匹食べた程度で即座に犬が重篤な中毒になる可能性は低いです。
犬は雑食性が強く、人が「えっ」と驚くようなものを口に入れても平気な顔をしていることがありますよね。昆虫も栄養源と考えれば、ゴキブリを食べても消化してしまうことが多いのでしょう。
しかしこちらも猫のときと同じですが、ゴキブリが運んでいる細菌や寄生虫・あるいは殺虫剤が犬の体に影響を及ぼすリスクはゼロではありません。
犬がゴキブリを食べてしまった場合も基本は様子見で問題ありませんが、ぐったりする・吐く・下痢が続くなどの異変があれば速やかに動物病院へ連れて行きましょう。犬の場合、口が大きい分だけ一瞬でゴキブリを飲み込んでしまうこともあり得ます。

飼い主さんは「まさかこんなもの食べるなんて!」と驚くでしょうが、ゴミ箱を漁ったり落ちているものを食べたりするのが犬にはよくあること。ゴキブリだけ特別視せず、普段から愛犬が誤飲しない環境づくりを心がけてくださいね。
ゴキブリは猫の餌を食べるのか

人間やペットが寝静まった深夜に台所の片隅でカサカサと音がしたら、それはゴキブリがエサを漁っている音かもしれません。ゴキブリは大変な雑食性で、塩以外はほぼ何でも食べます。

もちろん猫の餌(キャットフード)も大好物。実際に「袋入りのキャットフードを保管していたら、中でゴキブリが発生した」というケースや、フードを食べて太ったゴキブリが袋から這い出してきたなんて体験談も聞かれます。
また猫の食べ残しをそのまま放置しておくとゴキブリの格好の餌となり、気付けば数匹のゴキブリが集まって猫皿に群がっていた・・・という事態も起こり得るでしょう。
特に高タンパクで脂質も多いペットフードは、ゴキブリにとって栄養満点のご馳走。猫の餌をゴキブリに食べられないようにするには、以下の4点に注意してください。
①キャットフードの保管:袋や箱のまま棚に置かず、密閉できるフードストッカーやプラスチック容器に移し替えましょう。ゴキブリはわずかな隙間からでも侵入し、中で繁殖してしまう恐れがあります。
②食べ残しは片付ける:猫が食事を終えたら早めに器を下げ、残ったフードは捨てるか密閉容器に保存します。特にウェットフードやトッピング類は傷みやすく匂いも強いので要注意です。
③周囲の掃除:餌の置き場周辺にフードのカスや粉が落ちていないかチェックし、清掃しましょう。わずかなカリカリのカスでもゴキブリは嗅ぎ付けてやって来ます。
④水も放置しない:水飲みボウルの水も、長時間放置するとホコリや猫毛が溜まりゴキブリのターゲットになります。水は適宜替えて清潔にしておきましょう。
私自身はゴキブリ自体に抵抗はないものの、自宅で野放しに繁殖されては困るので、愛猫のご飯管理は徹底しています。密閉容器に入れて冷暗所に保存し、食べ終えた食器はすぐ洗う――これは「猫の健康」と同時に「ゴキブリ対策」でもあるのです。

一度ゴキブリが猫餌にありついてしまうと、味をしめて何度でも来訪しかねません。お互いのために餌管理はしっかり行いましょう。
ゴキブリホイホイに捕まった猫

これはもちろん、本物のゴキブリホイホイに猫が捕まってしまったわけではありません!写真の箱は見覚えのある方もいるかもしれませんが、実はゴキブリホイホイにそっくりな猫用ハウス「ねこモテホイホイ」という商品。ユニークな見た目に思わずクスッとしてしまいますよね。
「ねこモテホイホイ」は、大手害虫駆除メーカー・アース製薬のグループ会社が発売した猫用おもちゃ。ゴキブリホイホイ型の箱に、猫がホイホイ入ってしまうというコンセプトの商品です。
ゴキブリホイホイと言えば粘着テープでゴキブリを捕獲する仕組みですが、この猫用では当然ながら粘着剤などは一切使われておらず、ただの段ボール製の組み立て式ハウスになっています。ポイントはそのサイズと形状で、猫が大好きな「狭くて暗い箱状の空間」を再現していること。
この「ネコホイホイ」姿がなんとも可愛らしく、発売当初から猫好きの間で話題になりました。実際に購入した飼い主さんたちがSNSに愛猫がホイホイに収まっている写真を次々投稿し、「うちのゴキブリホイホイにもかかった(笑)」といったコメントと共にプチブームになったのです。

私も興味津々で購入してみたところ、ウチのニャンコも例に漏れずホイホイに一直線!少し狭い箱に無理やり体を詰め込んで得意げな顔をしている姿は、本当に愛おしくて写真を撮りまくってしまいました。
商品自体も工夫が凝らされており、組み立てが簡単でサイズも猫に合わせて調整できるようになっています。使わない時はコンパクトに畳んで収納できるので、段ボール箱が部屋を占領することもありません。
見た目のインパクトもさることながら、猫本人(本猫?)も楽しめるおもちゃというのが良いですよね。狭い箱の中に潜むのが好きな猫にとって、ホイホイ型ハウスは格好の隠れ家&遊び場になります。
中におもちゃを入れておびき寄せなくても自分から入っていくので、飼い主としては「やっぱり入った(笑)」と微笑ましく見守るのみ。まさにゴキブリホイホイならぬ“ネコホイホイ”といった商品で、ユニークさと可愛さで大ヒットしたのもうなずけますね。
猫がゴキブリを捕まえる&持ってくるのはなぜ?「食べる」を解決した後は

- なぜゴキブリを捕まえる?
- なぜ持ってくるのか
- ゴキブリで遊ぶ?
- 人より先に見つける?
- 怖がることはあるのか
- 猫が喜ぶゴキブリ動画
なぜゴキブリを捕まえる?

猫がゴキブリを見つけると、素早く追いかけて前足で「チョイチョイ!」と叩いたり、くわえて捕獲しようとしますよね。猫がゴキブリを捕まえるのは、ズバリ狩猟本能による行動です。

もともと野生の猫科動物は小動物を狩って食べるハンターであり、その本能はペットの猫にも残っています。ゴキブリのように小さく素早く動くものを見ると、思わず反射的に追いかけてしまうのです。「遊んでいる」というより、半ば無意識に体が反応しているイメージですね。
特にゴキブリは夜行性でカサカサと不規則に動き回るため、猫の狩猟スイッチを入れやすい獲物。暗所での視力や動体視力に優れる猫にとって、暗がりを素早く走るゴキブリの動きは格好のターゲットに映ります。実際「猫を飼うとゴキブリがいなくなる」という噂があるほど、猫はゴキブリを見つけ次第、追いかけて仕留めてしまうことが多いのです。
また、猫には自分の縄張りに現れた生き物を排除しようとする習性も。ゴキブリは猫にとって小さすぎて天敵ではありませんが、テリトリー内をチョロチョロ動き回る存在は気になるのでしょう。
結果として「自分の陣地に入ってきた不審な虫を捕まえて退治する」行動にもつながっています。飼い主から見れば「うわ、ゴキブリ退治してくれた!」と猫がヒーローに見える場面ですね。
要するに、猫がゴキブリを捕まえる理由は「本能がそうさせる」に尽きます。人間にとっては害虫でも猫にとっては格好の獲物。小さなハンター魂が燃え上がり、暗闇の中でも敏捷に追跡し前足と口を駆使して捕らえるのです。

その姿は頼もしいやら、獲物を咥える顔は少し誇らしげにも見えて、飼い主としては複雑な微笑ましさがありますね。
なぜ持ってくるのか

猫がゴキブリなど捕まえた獲物を、わざわざ飼い主の元に持ってくることがあります。床に置いてあったゴキブリの死骸を「何コレ?」と片付けようとしたら、実は愛猫がお土産に置いていった・・・なんて経験談もちらほら耳にします。
では一体なぜ、猫は獲物を飼い主に持ってくるのでしょうか?いくつか考えられる理由があります。
① 猫なりのプレゼント・おみやげ:
猫は自分が捕まえた獲物を飼い主にも見せてあげたり、食べさせてあげようとしている可能性があります。いわば「ママ(飼い主)、獲れたよ!一緒に食べよ?」という感覚ですね。特にメス猫や母性の強い猫は、家族(飼い主)に食べ物を分け与えようとする行動が見られると言われます。
② 狩猟の成功を褒めてほしい:
捕まえた獲物をくわえて、得意満面に近寄ってくる猫もいます。これは「見て見て!こんなの捕まえたよ、すごいでしょ!」と自慢しているのかもしれません。

猫にとって飼い主は親代わりの存在ですから、子供がテストで100点を取って親に見せるような感覚で獲物を見せているのでしょう。実際に獲物を咥えた猫が、ドヤ顔でアピールしてくる様子はよく観察されます。
③ 飼い主をハンター仲間・家族だと思っている:
猫は飼い主を自分の家族(仲間)と認識しているため、仲間に獲物を分けようとする説もあります。野生の猫科では親が子に狩りの練習として半殺しの獲物を与える行動もありますが・・・それに近い感覚で「狩りのやり方を教えてあげる」つもりだったり、「狩りができない飼い主に食料を恵んであげる」つもりだったりする可能性も指摘されています。
④ 安全な場所に保管するため:
捕まえた獲物をその場に放置せず、猫自身の落ち着く場所(しばしば飼い主の傍)まで運ぶこともあります。これは誰にも邪魔されない安全な所でゆっくり食べようと思っていたり、後で食べるために隠す習性の名残かもしれません。結果的に飼い主のベッドや足元にゴキブリの亡骸が置かれるハメになりますが・・・。
以上のように諸説ありますが、総じて言えるのは「猫に悪気はない」ということ。むしろ飼い主のことを大切に思っているからこそ、見せたり持ってきたりする行為とも考えられます。
実際には猫の真意は聞けませんが、愛猫がゴキブリを持ってきたとき、叱ったり悲鳴をあげたりすると猫は「せっかく褒めてもらおうと思ったのに」と戸惑ってしまうかもしれません。なのでもしプレゼントを持ってこられた際は、内心で悲鳴をあげても猫を責めず、「すごいね」と軽く褒めてからそっと片付けるのが良いでしょう。

私も以前、なんと寝起きに枕元へゴキブリを供えられた(!)ことがあります。愛猫の得意げな顔に「と、とりあえずありがとう」と声を掛けたのを覚えています。内心はさすがに複雑でしたが、それでもネコちゃんなりの愛情表現なのだと思うと憎めないものです。
ゴキブリで遊ぶ?

猫がゴキブリを見つけて尻尾をブンブン、前足でチョイチョイとじゃれている様子を見ると「あれ、これって遊んでるだけ?」と思うことがあります。
実際、猫はゴキブリをすぐには殺さず、しばらく生かしたまま転がして遊ぶことが多いです。これは猫がゴキブリをおもちゃにして遊んでいるように見えますが、本質的には狩猟本能に基づく行動です。
猫は獲物を捕らえる際、いきなり仕留めずに弱らせてからトドメを刺す習性あり。自然界では反撃や逃走を防ぐために、追いかけては離し、体力を消耗させてから安全に仕留めるのです。
とはいえ、完全に遊びの要素がないわけでもありません。特に室内飼い猫は日頃の運動不足や退屈を感じていると、ゴキブリを見つけたとき本能+娯楽として張り切ってしまう傾向があります。
普段おもちゃで遊んでいても、生きた虫相手となるとスリル満点なのでしょう。捕まえては離し、わざと見失ったふりをしてまた追いかけ・・・と、ゲームのように楽しんでいる様子も見受けられます。

先ほど紹介した「ゴキブリの下半分だけ残して放置」なんてケースは、まさに遊んでいるうちに飽きて狩りを完遂しなかった例かもしれません。
結論として、猫がゴキブリで遊んでいるのは「狩りつつ遊んでいる」状態。猫にとって狩猟行動自体が遊びであり、遊びが狩猟の訓練でもあるのです。人間の目には残酷にも映りますが、これは猫の本能ゆえ仕方ありません。
人より先に見つける?

暗がりで一点を凝視していたり、急にダッシュして棚の裏に飛び込んだりする猫。そんなとき、たいてい人間には見えない小さな虫を発見しています。猫は人間よりも先にゴキブリを見つけることが多いですが、その理由は猫の感覚能力と習性にあります。
まずは視力・聴力・嗅覚の鋭さ。猫の夜目の利くことは有名で、人には暗くて見えない環境でも猫には獲物の動きが捉えられます。ゴキブリが夜中にカサカサ動く様子も、猫の目には敏感に映るでしょう。

また猫の耳は高周波の音を聞き取れるため、ゴキブリの足音(人間には聞こえない微かな物音)を察知することも。さらに嗅覚も人間より遥かに優れているため、ゴキブリ独特の匂いを感じ取っている可能性もあります。
次に警戒心と観察力。猫は縄張り意識が強く、自分のテリトリー内の些細な変化も見逃しません。壁の隅をスッと横切る黒い影や、家具の裏から漂う気配にいち早く気付き「何かいる!」と反応。人間がテレビを見たりスマホを触って注意が散漫になっている間も、猫はじっと部屋をパトロールし、虫の侵入を監視しているわけですね。
こうした理由から、ゴキブリが出た際にはまず猫が先に察知し、飼い主に「ニャッ!(いるよ!)」と教えてくれることが多いです。実際ネット上でも「深夜、猫が急にソワソワしだしたので見るとゴキブリが」「うちの猫はゴキブリ発見器代わり」という声が多数あり。猫が一点を見つめている方向を追ったらゴキブリがいた、なんてことは猫飼いあるあるでしょう。
「猫のおかげでゴキブリ見なくて済んだ!」と喜ぶ人もいれば、「知らぬ間に食べてたの!?」と後から知ってゾッとする人もいるでしょう。いずれにせよ猫のゴキブリ探知能力は高いので、猫が何かを目で追っているときは注意してみると良いですね。
怖がることはあるのか

ゴキブリを果敢に退治する猫がいる一方で、中にはゴキブリを見て逃げ出してしまう猫も。意外に思われるかもしれませんが、猫の性格や経験によってはゴキブリを怖がるケースもあるのです。
猫がゴキブリを怖がる主な理由としては、まず「見慣れない動きに驚いた」ことが考えられます。特に子猫や若い猫は初めて見るゴキブリにビックリしてしまい、「何この黒いの!怖い!」と後ずさることがあります。

ゴキブリの素早い動きや不規則な動線は、獲物と認識する前に警戒心を煽ってしまうのでしょう。一度怖がってしまうと、その後もゴキブリに近寄らなくなる場合があります。
また臆病な性格の猫や狩猟本能があまり強くない猫は、そもそも虫に興味を示しません。じゃらしなど動くおもちゃにも積極的でない子は、ゴキブリを見つけてもスルーしたり、人の陰に隠れたりすることがあります。特に完全室内飼いで育った猫は、ゴキブリを「獲物」と認識せず単なる未知の生物として恐れるケースもあるようです。
総じて、猫がゴキブリを怖がるかどうかは猫それぞれ。「うちの猫は臆病だからゴキ見ても固まるだけ」「全然退治してくれない」と嘆く飼い主さんもいれば、「うちの子は勇猛果敢にゴキブリハンターやってくれる!」と誇らしげな飼い主さんもいます。

期待通りにいかないところも、猫の個性であり面白いところですね。仮に愛猫がゴキブリ退治をしてくれなくても、それでガッカリする必要はありません。むしろ怖がりな猫ちゃんなら無理に退治させず、飼い主が守ってあげるぐらいの気持ちでいてあげましょう。
猫が喜ぶゴキブリ動画
最後にちょっとユニークなお話を。巷では猫向けのエンターテインメントとして「ゴキブリ動画」なるものが存在します。
これはテレビやタブレットの画面上にリアルなゴキブリのCG映像を映し出し、画面内をチョロチョロ動き回るゴキブリに猫がじゃれる様子を楽しむ動画コンテンツ。YouTubeなどで検索すると、ゴキブリが画面中を走り回る映像がいくつも見つかります。
例えば上のショート動画を見ると、猫ちゃんが画面に釘付け!動くゴキブリの映像を本物だと思って捕まえようと、必死に前足で画面をペシペシ叩いてますね。他にも海外ではテレビの裏に回り込んで、「逃げたゴキブリはいないかニャ?」と探したりする動画もありました。

まさに狩猟ごっこのおもちゃがデジタルになったイメージで、画面越しでも猫は十分に楽しめるよう。ゴキブリ版のほかにも、画面上を走るネズミや飛ぶ鳥・泳ぐ魚など猫向け動画はいろいろなバリエーションがあります。
この「猫が喜ぶゴキブリ動画」、室内で遊ばせるには便利ですが一つ注意点あり。猫があまりに真剣に画面を叩くため、テレビやタブレットの画面が引っかき傷だらけになる恐れがあるのです。
実は私も自宅で試してみたことあり。スマホでゴキブリ動画を再生してみたところ、最初はキョトンとしていた愛猫が、画面上の虫が動いた瞬間「ニャッ!?」と反応。
画面をタッチするものの捕まえられず不思議そうに首をかしげたり、スマホの裏側を覗き込んだりと大忙しで、見ているこちらが大笑いしてしまいました。その様子を動画に撮って友達に送ったところ好評で、改めて猫にとってゴキブリは最高のおもちゃ(?)なんだなと実感しました。

興味のある方は「猫 ゴキブリ 動画」などで検索してみてください。ゴキブリ嫌いの人にはちょっとシュールかもしれませんが、猫ちゃんが画面相手にハッスルする姿はとても可愛いですよ。
ただしリアルなゴキブリと違って本当に捕まえられないので、猫がフラストレーションを溜めない程度に適度にしてあげてくださいね。遊び終わったらおやつをあげたり、別のおもちゃで発散させてあげると良いでしょう。
まとめ:猫vsゴキブリ「食べる・捕まえる・持ってくる」を総括

- 猫は強い狩猟本能を持ちゴキブリを「獲物」として捕まえることがある
- すべての猫が食べるわけではなく、性格や経験によって反応が異なる
- ゴキブリに毒はないが不衛生な害虫で細菌や寄生虫による感染リスクがある
- ホウ酸団子を食べたゴキブリを猫が口にすると中毒の危険あり
- 飼い主にゴキを持ってくるのはプレゼント・自慢・家族への共有などの本能的行動
- ゴキブリで遊ぶ行動は狩りの練習やストレス解消など猫の本能に基づいた遊び兼狩り
- 猫は人間よりも嗅覚・聴覚・動体視力が優れており、ゴキブリをいち早く発見できる
- 一部の猫はゴキブリを怖がることもあり、初めて見る動きに驚いて逃げるケースも
- 猫がゴキブリを食べたら体調をよく観察。嘔吐や下痢があれば獣医の診察を受ける
- 犬も猫と同様にゴキブリを食べることがあり、殺虫剤や細菌感染に注意が必要
- ゴキブリは猫の餌(キャットフード)を食べる。餌の管理・密閉保管・掃除が重要
- ねこモテホイホイはゴキブリ関連グッズをモチーフにしたユニークな猫用おもちゃ
- アシダカグモなど一部の蜘蛛はゴキブリを捕食する家庭内のゴキブリハンター
- ゴキブリゲーム動画で画面上の虫を追いかける姿は可愛らしくストレス解消にも

猫&ゴキブリ両方の行動を正しく理解し、衛生と安全を両立させることが、飼い主として最も大切なポイントです。