犬がいるご家庭では、「ゴキブリは犬がいる家で大量発生するのでは?」と心配になることがあります。本記事『ゴキブリは犬がいる家で大量発生する?実態と安全な駆除法を徹底解説』では、犬がいる家にゴキブリは集まるのかというリスクと生態をはじめ、
- 犬がいるとゴキブリは増えるのか、それともいなくなるのか
- 犬はゴキブリを怖がるのか、吠えたり追いかけたりする行動の理由
- 犬がゴキブリを食べてしまった際の危険性と対処法
- 犬のフンがゴキブリを寄せ付けるかどうか、掃除と管理のポイント
──といった疑問に一つずつ丁寧に答えていきます。
さらにゴキブリ用殺虫剤を犬の近くで噴射しても大丈夫か、安全な使い方や毒餌を犬が誤食しないための注意点、「ゴキブリがいなくなるスプレー」の成分とリスクなど、飼い主さんが気になるトピックを網羅。
最後にはペットがいても使える駆除グッズの選び方を具体的に紹介し、猫がいる家でも応用できるゴキブリ対策にも触れます。

愛犬の健康を守りつつ、ゴキブリのストレスから解放されたい方はぜひ最後までお読みください。
この記事のポイント
- 犬がいる家でゴキブリが“増える・減る”メカニズムを理解できる
- 犬の安全を最優先にした殺虫剤・毒餌・スプレーの使い方がわかる
- 犬のフンや食べ残しの扱いでゴキブリを寄せ付けない具体策を習得できる
- 猫など他のペットにも応用可能な総合ゴキブリ駆除テクニックを一括チェック
犬がいる家にゴキブリは集まる?リスクと生態を徹底解説

- 犬でゴキブリは増える?減る?
- 犬はゴキブリを怖がる?
- ゴキブリを食べる危険性
- フンはゴキブリを寄せ付ける?
犬でゴキブリは増える?減る?

犬を飼っていればゴキブリが出なくなる、という噂を聞いたことがあるかもしれません。しかし実際には、犬がいるだけでゴキブリが減ったり完全にいなくなったりするとは言えません。
たしかに犬や猫などペットの気配でゴキブリが警戒し、人間の前に姿を見せにくくなる場合はあります。しかしそれはゴキブリが隠れているだけで、家からいなくなるわけではありません。私自身も犬を飼っていますが、それでも年に何度かはゴキブリを見かけます。
一方で、犬がいることで逆にゴキブリが増える可能性も。ゴキブリは雑食で、ドッグフードや食べ残し・犬の水飲み皿の水滴さえ餌にしてしまうからです。
つまり犬を飼っていても家の衛生環境を整えないと、ゴキブリは十分繁殖し得るということ。 結論として犬がいるだけでゴキブリ退治にはならないので、油断せず基本的なゴキブリ対策(掃除や侵入経路の遮断など)をしっかり行うことが大切です。
※1.日本のペットフードは安全なの?

飼い主さんにとって、ペットが口にする食事の安全性は気になるところですよね。日本では平成21年から、「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」(ペットフード安全法)が施行されています。
ペットの健康に悪影響を及ぼすペットフードの製造、輸入又は販売は禁止されます。消費者に対して適切かつ十分な情報を提供するために製造業者名や賞味期限などの表示が義務付けられます。また、国は国内に流通するペットフードを監視し、問題が起きた時はその廃棄、回収を事業者に対して命令することができます。
環境省「ペットフード安全法」
これにより、業者には安全性の基準や表示義務が課せられることになりました。国内製造だけでなく輸入品にも適用されるため、日本で流通するすべての製品を対象としています。

ただしこの「愛がん動物」に該当するのが、犬と猫だけである点には注意が必要。将来的にはぜひ、他のペットにも対象を拡大してほしいですね。
犬はゴキブリを怖がる?

犬がゴキブリにどんな反応をするかは、犬の性格や本能によります。多くの犬は小さく素早く動くゴキブリに興味を示し、本能的に追いかけたり捕まえようとすることがあります。
では犬はゴキブリを怖がることもあるのでしょうか?一部の犬はゴキブリの素早い動きや飼い主の驚く様子につられて、吠えたり後ずさったりすることがあります。
犬自身がゴキブリそのものを「怖い」と感じているというより、不意に現れた黒い物体にびっくりして警戒のため吠えるケースが多いでしょう。「侵入者がいるよ!」と飼い主に知らせているつもりなのかもしれません。
実際、ゴキブリを見つけて飼い主に知らせるように吠える犬もいるようです(飼い主が大騒ぎするので犬も警戒する、といったパターンもあります)。 要するに、犬がゴキブリに吠えたり追いかけたりするのは珍しくありません。

その理由は「おもしろそうな獲物だ!」という好奇心・狩猟本能による行動が主であり、必ずしもゴキブリを恐れてパニックになっているわけではないようです。
ただし個体差があり、虫に無関心な犬もいれば、逆にゴキブリを見て怯えるような繊細な犬もいます。愛犬がゴキブリに過剰反応する場合は、後述する対策(怖がるようにしつける方法など)も参考にしてください。
ゴキブリを食べる危険性

もし愛犬がゴキブリをパクリと食べてしまったとしても、慌てすぎないでください。基本的に犬がゴキブリを食べても健康上大きな害はないとされています。
とはいえ、「汚いゴキブリを食べて大丈夫!?」と心配になるのが飼い主心ですよね。対処法としては、まず愛犬の様子を注意深く観察しましょう。ほとんどの場合何事も起こりませんが、万一嘔吐や下痢など異変が見られたら早めに動物病院を受診してください。
ゴキブリを食べてしまった直後にできることとしては、口に残ったゴキブリの破片を取り除き、水を飲ませて胃の中を流す(洗い流す)よう促すのも一つの方法。ゴキブリ自体に毒はありませんが、もし体表に殺虫スプレーなどの薬剤が付着していた場合、水分を取らせておけば安心です。
殺虫剤入りのゴキブリを食べてしまった場合についても触れておきます。市販のゴキブリ駆除剤(スプレーや毒餌)に使われるピレスロイド系成分は昆虫には強力でも、哺乳類には毒性が低いとされています。そのため薬剤で死んだゴキブリ程度を犬が食べても心配いりません。
例えばホウ酸団子で死んだゴキブリの場合も、ゴキブリ体内のホウ酸量は微々たるもので犬に影響することはまずないとされています。ただし愛犬が直接毒餌そのものを食べてしまった場合は非常に危険ですので、次章で注意点を述べます。
まとめると犬がゴキブリを食べてしまった場合、大抵は問題ありません。慌てて自己判断で変な処置をせず、愛犬を落ち着かせて様子見しましょう。不安な場合はかかりつけ獣医に電話相談すれば適切なアドバイスをもらえます。

「気持ち悪い!」という精神的ショックはありますが、愛犬の体は意外と大丈夫なケースがほとんどなので過度に心配しすぎないでくださいね。
フンはゴキブリを寄せ付ける?

犬のフンや排泄物は、放置すればゴキブリを含む害虫を寄せ付ける可能性があります。ゴキブリは人間やペットの食べ残しだけでなく、有機物である糞尿も餌にしてしまう雑食性の生き物。実際にゴキブリは、犬のフンに含まれる有機物や栄養分にも引き寄せられる傾向があるとされています。
ゴキブリ被害を防ぐためには、犬の排泄物の適切な処理と衛生管理が重要なポイント。具体的には次のような対策を心がけましょう:
・屋内トイレの場合:排泄後の処理はできるだけ早く行いましょう。ペットシーツや砂に付いた尿・便は放置せず、毎日取り替えて下さい。使用済みのシーツや糞は密閉できる袋に入れて、蓋付きのゴミ箱に捨てます。ゴミの日まで数日置く場合でも、可能ならベランダなど屋外に出さず室内の蓋付き容器で保管し、容器周辺も清潔にします。上記のYahoo知恵袋の例では、ベランダに猫の排泄物袋を置いていたところゴキブリが出たという報告がありました。屋外に排泄物を置くと、ゴキブリが嗅ぎつけてくる恐れが高いので注意が必要です。
・屋外で排泄させる場合(庭や散歩中のフン):すみやかに回収して処理しましょう。庭に放置すると夜間にゴキブリや他の害虫を呼び寄せ、そこから家屋内に侵入される原因になりかねません。ビニール袋で掴んで密閉し、家庭ゴミとして処分します。庭土に埋めるのもNGです(分解中の匂いで虫を呼ぶため)。
・清掃と消臭:排泄物を片付けた後その場所を水拭きし、ペット用消臭剤などで臭いを残さないようにしましょう。臭いが残っているとゴキブリは敏感に察知します。また犬のトイレ周りやケージも定期的に洗浄・消毒し、食べカスや毛髪など他のゴキブリ餌も併せて除去すると万全です。
以上のように犬のフンは、適切に管理すればゴキブリを寄せ付けずに済みます。逆に言えばペットがいるお宅では人一倍清潔を心がけることが、ゴキブリ対策には欠かせません。

「犬がいる=ゴキブリが来やすい家」とならないよう、毎日の掃除習慣と排泄物の始末をがんばりましょう。
ゴキブリを犬がいる家で安全に退治!効果的な駆除・予防策

- 殺虫剤を近くで噴射しても大丈夫?
- 毒餌を食べてしまわないために
- ゴキブリがいなくなるスプレーのリスク
- 駆除グッズの選び方
殺虫剤を近くで噴射しても大丈夫?

ゴキブリ退治用の殺虫スプレーを使いたいけれど、「犬がいる部屋で噴射して大丈夫かな・・・」と不安になりますよね。結論から言えば市販のゴキブリ用殺虫剤(スプレー)は、用法を守れば犬がいる家庭でも使用可能です。
このように成分上はペットに配慮して作られている製品も多いので、正しく使えば過度に心配する必要はありません。 ただし「大丈夫」とはいっても、やはり最低限の配慮は必要。安全に殺虫剤を使うためのポイントを以下にまとめます。
①直接かけない:当たり前ですが、犬の体に殺虫スプレーがかからないよう十分注意しましょう。噴射中はペットを別室に移すか、ケージに入れるなどして物理的に離してから散布するのが安心。スプレーは基本的に人間以外は部屋から出して行うのがベストです。
②換気を徹底:噴射後は部屋をしっかり換気して、薬剤の霧を残さないようにします。空気の入れ替えが済んでから犬を部屋に入れれば、薬剤の吸引リスクを減らせます。ピレスロイドは哺乳類には安全性が高いとはいえ、閉め切った空間でペットが直接吸い込むのは避けたほうが無難です。
③舐めないようにする:乾いた薬剤を少々舐めた程度では問題ないとされていますが、念のため犬がよく触れる床や家具は拭き掃除しておくと安心。特に子犬は何でも舐めがちなので注意しましょう。
④魚・小動物には要注意:犬や猫には影響が少ない薬剤でも、観賞魚や小鳥・爬虫類などには非常に有害。水槽やケージがある部屋で使用するときは、必ずそれらのペットを別室に移動させてください。同じピレスロイド系でも生き物の種類によって感受性が異なるためです。
もし殺虫スプレーの使用自体が不安な場合、ペット向けに配慮された製品や別タイプの駆除剤を選ぶ手もあります。例えば瞬時に凍らせる「冷却式スプレー」や泡で動きを封じるスプレーなら、薬剤(有毒成分)を含まないため、ペットや小さいお子さんがいるご家庭でも安心して使えます。
最近は「ペットがいても安全」と銘打ったゴキブリ駆除スプレーも市販されていますので、成分表示や商品説明を確認しながら選ぶと良いでしょう。

「犬の近くで噴射しても平気かな?」と心配なときは、一旦犬を別の場所へ避難させてから処理するのがベスト。大切な愛犬を守りつつ、上手にゴキブリ退治をしましょう。
毒餌を食べてしまわないために

ゴキブリ駆除で人気の「毒餌タイプ」(ベイト剤、ホウ酸団子)は、置くだけで巣ごと退治できる便利なグッズ。しかしこのうちホウ酸が成分として使用される製品(ホウ酸団子)に関しては、犬や猫などペットが食べると非常に危険であることをご存知でしょうか?。※2
・ペットの届かない場所に置く:これは鉄則中の鉄則。犬が物理的に立ち入れない狭い隙間(冷蔵庫と壁の間の奥など)や高所(棚の上)にホウ酸団子を設置してください。市販の製品にはプラスチック容器に入ったタイプ(アースゴキブリホウ酸ダンゴ コンクゴキンジャムなど)もありますが、小型犬だと容器ごとかじって中身を食べてしまう恐れもあり。必ず「犬が物理的に近寄れない位置」を選ぶことが重要です。
・工夫した設置:どうしても床に置きたい場合、ペット用のフェンスで区切ったエリアや家具の内部など、犬が絶対入れない空間に限定しましょう。また市販のグッズで「ペットが触れない工夫」がされたものを選ぶのも手です。例えば粘着シート式は薬剤不使用なので誤食の心配は少ないですが、代わりにペットの毛や足が張り付くリスクあり。犬がうっかり踏んでパニックになる例もあるので、粘着トラップを使う際も犬が入らない部屋でのみ設置してください。
・設置場所を覚えておく:家中に毒餌を仕掛けた場合、どこに何を置いたか把握しておきましょう。掃除や家具移動の際に毒餌が転がり出て、犬が見つけてしまう可能性もあります。使い終わったホウ酸団子は放置せず回収し、ペットが漁れないゴミ箱に即捨ててください。
・ペットへの表示:最近は「ペットの手の届かない場所に置ける工夫」として、貼り付けタイプや家具のすき間用の薄型容器なども販売されています。購入時に「ペットがいる家庭での使用可否」や注意事項を確認し、少しでも不安があるものは避けると安心です。
もし「犬がホウ酸団子を食べてしまったかも!」という事態が起きたら、一刻も早く動物病院へ連れて行ってください。犬が口に入れた現場を目撃したなら、急いで吐かせる処置を指示される場合もあります(塩水を飲ませて吐かせる方法など)。

いずれにせよ自己判断せず、獣医師の指示を仰ぐことが最優先。商品のパッケージや成分がわかるものがあれば持参し、食べた可能性のある物を伝えてください。
ゴキブリ用のホウ酸団子は正しく使えば非常に効果的ですが、犬にとっては「強力な毒入りオヤツ」になり得る危険物。「絶対に食べられない環境でのみ使うこと」を徹底し、ペットの安全を最優先に対策しましょう。
※2.ホウ酸団子以外のベイト剤ならペットを飼う家庭でも安全?

この質問に関してはおおむね「イエス」と答えたいところですが、やはり買う前に個々の商品を確認しておくことが安心につながります。
例えば「2度効く!巣ごと効く!」のキャッチフレーズでおなじみ、KINCHOのコンバットについて見てみましょう。こちらは有効成分として、「ヒドラメチルノン」もしくは「フィプロニル」が含まれている毒餌剤です(製品による)。
Q.コンバットを置いている部屋に赤ちゃんや妊婦、ペット(犬、猫)がいても大丈夫でしょうか?
A.問題ありません。コンバットに含まれている有効成分は、人体やペット(犬、猫などの哺乳動物)への安全性の高いものであり、含有量もゴキブリに効く程度の微量なものです。
KINCHO 製品 Q&A「その他、よくあるご質問」
上記は公式サイトの質問コーナーからの抜粋ですが、ヒトおよびペットに対する安全性がきちんと説明されています。

こうした製品をチョイスするだけで、ペットの安全とゴキブリ駆除の両立は可能になるんですね。
ゴキブリがいなくなるスプレーのリスク

「ゴキブリがいなくなるスプレー」(KINCHOの商品名)といった残留効果のある駆除スプレーは、月に1回吹き付けておくだけでゴキブリを寄せ付けない便利な製品です。しかし、ペットがいる家庭で使っても大丈夫か心配になりますよね。ここでは、その成分と犬への影響について解説します。
まず成分ですが、「○○がいなくなるスプレー」系の商品にはピレスロイド系殺虫成分(例えばイミプロトリン、フェノトリンなど)が含まれています。ピレスロイドは除虫菊由来の合成成分で、ゴキブリなどの害虫には強力な神経毒として作用します。

一方で哺乳類である人間や、犬・猫には比較的安全性が高いことが知られています。つまりこれらスプレーの有効成分自体は、犬に大きな害を及ぼしにくいものです。
実際、メーカーのKINCHOによれば「犬・猫・小鳥などペットのいるお部屋でも使用できます」とのこと。噴射した場所にペットが触れたり舐めたりしても安全上問題はないが、直接スプレーがかからないよう注意するようアドバイスされています。
このように基本的な使い方を守れば、ペットがいる家庭でも使用可能。 とはいえ、注意すべきリスクもあります。
ピレスロイドは低毒性とはいえ、ごく稀に犬がアレルギー反応を起こすケースも報告されています。噴射直後に成分を吸い込み過ぎたり、皮膚が弱い犬が薬剤に触れてしまった場合、くしゃみや目の充血・痒みなどの軽い症状が出る可能性はゼロではありません。したがって使用時は犬を別の場所に待機させ、スプレー後は十分に換気してから犬を入室させるのが無難です。
まとめると「ゴキブリがいなくなるスプレー」の成分は犬には大きな害を及ぼしにくいが、使い方に注意が必要です。メーカー公称ではペット同室でも使用可能ですが、直接かけない・換気するなど基本対策は守りましょう。(万一体調に異常を感じたときは「本品はピレスロイド系殺虫剤」と医師(獣医)に伝えて受診するようにと注意書きもあります。)
用法容量を守りさえすれば、犬がいる家でもゴキブリ用残留スプレーを活用できます。心配な場合は犬がいる部屋ではなく、キッチンや玄関など犬の立ち入りが少なめの場所中心に噴射するといった工夫も良いでしょう。
駆除グッズの選び方

ペットと共生しながらゴキブリ対策をするには、「ペットに安全かどうか」を基準に駆除グッズを選ぶことが大切。ここでは犬や猫などペットがいても使いやすいゴキブリ駆除グッズと、その選び方のポイントをご紹介します。
①冷却スプレー・泡スプレー:殺虫成分を含まないタイプのスプレーはペットのいる家庭で特におすすめ。例えば「凍殺ジェット」などの冷却式スプレーはマイナス温度の冷気でゴキブリを凍らせて退治する仕組みで、毒性成分ゼロのためペットが舐めても影響がありません。
また泡タイプのスプレーも、泡で動きを封じ込めてから物理的に駆除するもので、後片付けは必要ですが薬剤による中毒の心配がない利点があります。キッチン周りなど食品を扱う場所でも安心して使えるので、ペットと暮らしているなら一つ備えておくと良いでしょう。
②置き型ベイト(毒餌):ペットが届かない場所に設置すれば、置き型の毒餌(ブラックキャップなど)も有効。置くだけで長期間効く商品が多く、ゴキブリの巣ごと根絶やしにできるメリットがあります。選び方のポイントとしては、容器がしっかり閉まる構造でペットが中身を舐められないデザインのもの、設置場所に応じて小型で隙間に入れやすいものを選ぶと良いでしょう。
例えば丸型・四角型・コーナー用など形状が選べる製品は、置きたい場所にフィットさせやすくオススメです。繰り返しになりますが、使用する際は必ずペットが立ち入れない場所への設置を厳守してください。

「毒餌を食べてしまわないために」でも触れましたが、ベイト剤に関しては「ペットへの影響」を事前にチェックするのが基本。さらに上記のように置き場所にも気を配れば、犬と暮らしながら安心してゴキブリ対策ができますよ。
③粘着トラップ:薬剤不使用で捕獲できる粘着シートタイプは、ペットの健康面には安全。ゴキブリホイホイなどが代表ですが、匂いで誘引してベタベタにくっつけて捕まえます。選び方としては、ケースで覆われていてペットが直接粘着面に触れにくいタイプが良いでしょう。
ただし注意点として、ペットが誤って踏んでしまうと毛にベタベタが付いてしまう危険あり。基本的にはペットが入らないエリアで使うことを推奨します。小型犬や好奇心旺盛な猫がいる場合、トラップごとおもちゃにされないよう配置場所には気をつけましょう。
④ペット配慮型の電気式忌避グッズ:超音波式のゴキブリ撃退装置や、電池で香りを拡散するタイプのグッズも市販されています。「ペットがいても安心」と謳うものもありますが、超音波タイプは犬や猫にも聞こえてストレスとなる可能性がありますし、ハーブ系の香り忌避剤は猫に有害な成分を含む場合があるので慎重に判断しましょう。
⑤くん煙剤(燻煙タイプ):バルサンなどの燻煙剤は、ペットがいると使用をためらうかもしれません。しかし用法を守ればペットがいる家でも使用可能とされています。
ポイントは使用中はペットを完全に避難させることと、十分な換気。犬猫はもちろん水槽の熱帯魚や昆虫も家から出し、戻すのは煙を焚いた後しっかり換気してからにします。燻煙剤は一気に家中の害虫を退治できますが、ペットへの配慮として使用中は絶対に一緒にいないようにしましょう。
以上が主なペット同居家庭向けのゴキブリ駆除グッズです。またプロの害虫駆除業者に依頼するのも、ペットの安全と駆除効果を両立できる方法です。業者に依頼する際は事前に「ペットがいる」ことを伝えておけば、安全な薬剤や方法を選んで実施してくれます。
費用はかかりますが、「確実にゴキブリをいなくしてペットにも優しい」のがプロの強み。自力対策が難しい場合は検討しても良いでしょう。
【 選び方のまとめ】ペットがいる場合は、(1)できるだけ無毒か低毒のものを選ぶ、(2)使い方や設置場所に十分配慮できるものを選ぶ、の2点が重要です。製品ラベルの注意書きをよく読み、ペットへの影響について記載があるものは必ず確認しましょう。

「ペットがいても使える!」とうたう商品でも、飼い主の注意が怠れば事故は起こりえます。最終的には飼い主の目と工夫が頼りですので、愛するペットを守れる範囲でベストなゴキブリ対策グッズを活用してください。
まとめ:ゴキブリを犬がいる家で安全に駆除するためのポイント

- ペットフードは出しっぱなしにせず、食後すぐ密閉容器へ移して誘因源を断つ
- 飲み水の飛び散りや食べこぼしはその都度拭き取り、湿気・残渣を残さない
- 犬の排泄物は屋内外とも即回収し、密閉ゴミ箱へ――庭に埋めるのはNG
- 掃除は床だけでなく家具の裏・冷蔵庫周りの隙間まで徹底し、潜伏箇所をなくす
- 侵入経路になりやすい網戸の破れや配管まわりの穴は、アルミテープやパテで封鎖
- 殺虫スプレーは噴射中に犬を別室へ移し、換気完了後に戻すのが安全
- 冷却・泡タイプの薬剤フリースプレーを備えれば、犬が舐めてもリスク低減
- 毒餌は犬が届かない隙間や高所を選んで設置し、使用場所と個数を必ずメモする
- 粘着トラップはケース入りやスリット型を選び、愛犬の毛や足が付かない設置場所に
- ハーブ・精油系忌避剤は犬の体質に合わない場合があるため、使用前に成分を要確認
- 自力対策が難しい場合は、ペット同伴可の専門業者へ相談して安全かつ確実に駆除

駆除後にゴキブリの死骸を愛犬が口にしないよう、早期回収と床拭きを忘れないでくださいね。
